投資をすすめられても忘れないでおきたい貯金の重要性

お財布を持ってご機嫌の女性と男性

投資関係の情報を見ていると、

お金の価値が下がったら貯金だと損をする

預金してもほとんどお金が増えないので投資に回すのがお得

こんな感じに投資をすすめる話題が多いかと思います。

状況によってはそのとおりなんですが、かといって貯金を無視するのは良くありません。

貯金はとても優秀な資産の守り方だからです。

投資に興味を持ってこれから始めようとする人、すでに始めている人も含め、貯金の大切さを忘れないようにしましょう。

貯金よりも投資をすすめる意見が多い理由

預金金利が低すぎる

2018年現在、日本は超低金利が続いています。預金口座に預けていても金利が低すぎるため、ほとんど利息をもらえません。大手銀行の定期預金の金利を見てみると、0.01%や0.02%程度の低い水準にとどまっている状態です。

年率0.02%の金利で100万円を1年間、預金口座に預けてみましょう。その結果、受け取れる利息はどれくらいでしょうか?

100万円 × 0.02% = 200円

100万円も預けているのに、1年でたったの200円しか利息をもらえません。

さらにこの200円から税金が引かれますので、もっと少ない金額になってしまいます。

投資なら預金の利息よりも遥かに多く資産を増やしやすいので、お金を銀行にずっと預けるくらいなら投資に回したほうが良いとすすめられるんですね。

物価が高くなると現金の価値が下がる

1980年代や90年代始めごろの日本の好景気を知っている人ならわかると思います。当時はインフレだったため、物の価値がぐんぐん高くなっていました。

物が高くなるということは、相対的にお金の価値が下がっている証拠です

全く同じ商品があって、1年前は1000円で売られていたのに、今は1500円出さないと購入できません。以前よりも500円多く現金を用意する必要が出てきました。1年の間に現金の価値が500円も下がってしまったようです。

インフレになると上のようなことが起こります。

ところが90年代前半に、日本のバブルが崩壊します。超好景気から不景気へと一気に転落したんです。それからずっと日本はデフレ状態でした。デフレ下では同じ物を作っても現金の価値が高いため、安く売らざるを得なかったんです。

2012年に安倍内閣が誕生してからはデフレ脱却の政策を続けており、ゆっくりしたペースですが徐々に物の価値が高まってきています。

このまま何事もなく日本がインフレ経済に進んでいけば、現金をたくさん保有していても物価が高くなるので、お金の価値が目減りします。

そうであるならインフレ時に価値の上がりやすい投資向けの金融商品にお金を回すほうが、資産を増やしやすいと言えるわけです。

それでもあえて貯金をすすめる理由

現金の価値は暴落する可能性が低い

インフレになると現金の価値は下がりますが、さすがに暴落するほどひどくはなりません。

というのも、インフレが行きすぎてバブルになり、物価が高すぎると消費がついていけず次第に売れなくなるからです。

すると、不要な物を手放して現金に換えたり、物を買わずに現金のまま保有したりする人が増えます。物が売れなければ価格も徐々に下落しますから、結果的に現金の価値が高まってきます。

日銀が金利を上げて現金の流通量を少なく調整し、市場の過熱感を抑えることもあります。放置すればバブルが弾けて不況になるため、やらないとマズイんですね。

このように市場が過熱しすぎると自然に調整が入りますので、現金の価値が下がり続けて商品を買えない時代がずっと続くわけではありません。

株式や投資信託などの投資向け金融商品はインフレ時に価値が大きく上がりやすいですが、代わりに物が売れなくなって現金が強くなると大幅に価値が下がるリスクを持ちます。

さらに現金と違い、そのままでは支払いなどに使えない資産でもあるので、

売って現金に換える」か「ずっと持ち続ける

このどちらかを選択するしかなくなります。

価値が大きく下がった状態で現金に換えると、その時点で資産が大幅に目減りします

一方で再び価値が上がるまで保有し続ける方法を選択すれば、それまで配当や分配金を受け取れるメリットが得られます。

ですが、株式市場が冷え込んでいる状況は不景気ともいえますから、会社の業績もあまり期待できません。保有する銘柄によっては業績不振で配当や分配金が減らされて、あまり多くのお金を受け取れないリスクをはらんでいます。

価値が下がると使い勝手が悪く、保有中のメリットが保証されない

これらの点が現金に比べ、株式や投資信託などの投資向け商品の価値が暴落しやすい理由なのかもしれません。

現金が暴落するのは国が破綻した時

現金の価値が大幅に下ってしまうケースは、国の信用がガタ落ちになったときです。国内の経済が成り立たず、治安も悪くなると外国から安定性が保証されないと判断されて、その国の通貨が大量に売られてしまいます。

また、自国で売れる商品を作り出す力がなくなれば、海外からの輸入に頼るしかありません。安い自国通貨で商品を購入する一方になり、国全体が赤字の状態に陥ります。そうなると海外から借金をしなければなりません。

借金を返済できなければ破綻するしかなく、その国の通貨の価値がほぼなくなります。これが現金が暴落するリスクですが、日本においてはほぼ気にしなくて良いレベルなので安心しましょう

日本は他国からほとんど借金をしていません。実は世界で最もお金持ちの国でもあるんです。対外純資産が突出して高い、世界一の黒字国なんですね。

2017年の対外純資産
  • 1位:日本(約328兆円)
  • 2位:ドイツ(約261兆円)
  • 3位:中国(約204兆円)

3位の中国はお国柄もあって中身が不鮮明なので、公表されている数字の信憑性は欠けると思います。

高い対外純資産が景気に対して必ずしもプラスになるとはいえませんが、世界的に円は信用できる通貨として知られています。なので、世界経済が不安定になりそうなときには安全資産の円がよく買われます。

新聞やテレビなどで「国の借金が増えすぎて破綻しそう」といった報道をよく耳にするでしょうが、あの借金は日本という国全体のものではなく政府の借金です

政府が借りている相手は外国ではなく日本国民なんです。国民からお金を借りて公共事業などの仕事を作り出します。国が生み出した事業に対し国民がそこで働いて給料を得ます。その一部を税金として徴収しますから、借金といっても国内でお金を回しているに過ぎません。

なので、今の状態なら日本の破綻などまずあり得ないんですね。円が暴落する可能性は極めて低いと思ってください。

現金ならいつでも支払いに使える

基本的に支払いには現金が使われます。もし現金の大半を株式や投資信託、不動産などの投資向け商品に換えていたらどうなるでしょう?

今すぐ現金で支払いが必要な場面で、保有する株券や不動産を相手にドン!と渡したって受け取ってなどくれませんよね?

いくらインフレで投資向けの商品の価値が大きく上がったとしても、支払いに使いづらいのがデメリットです。

入院費用や生活費、学費や冠婚葬祭などの急な出費に対応できるのはやはり現金です。預金口座に入れておいても、すぐに引き出せます。どのようなシーンでも直ちに対応できるのが、貯金の大きなメリットです。

タイミング良く投資に回せる

株価が低迷しているときに株を買っておくことで、資産を増やす確率が高まります。

一般的に国の景気というのは上昇と下降を繰り返しますので、不景気のときに安くなっている株を買っておけば、好景気の波に乗って株価が上がったときに儲けを得られるでしょう。

株式の銘柄や投資信託のファンドを購入する際には現金が必要です。じっくり貯金しておけば欲しい銘柄やファンドが安いときに、たくさん購入できるチャンスが巡ってきます。

リスク回避に強い現金を貯めておこう

現金は株式や投資信託などの投資向け金融商品に比べると保有していても価値が上がりにくく、儲からないイメージが強いかもしれません。ですが、価値が下がっても大幅に下るものではなく、身近な支払いに使えるという強みを持っています。

投資に使われる金融商品は価値の上げ下げの幅が広く、現金よりもリスクが高めです。おまけに何かの用事で手軽に使えるものでもないので、現金の大半を投資に回すと暴落したときに身動きが取れません。

すぐ支払いが必要な事態になっても安心できるように、お金を貯める習慣を身につけておきましょう。貯金が十分にあるのを確認してから、余裕をもって投資にお金を回すのが安全です。

預金通帳&小銭&貯金箱毎月貯金できない人ができるようになる積立定期預金の特徴