せどりで勘違いしやすい在庫と経費と税金

在庫 ダンボール

安く商品を買って高く売るだけというシンプルな仕組みのせどりは、比較的普通の人でもやりやすいお金稼ぎの方法です。

あまり稼ぎが多くなくても「生活の足しになる」「欲しいものが買える」ようになれば本当に助かりますし、お金を使う楽しみが増えるでしょう。

ただ、せどりで稼いだお金は所得に該当しますので、税金の問題に引っかかる可能性があります。

税金はできれば払いたくないものですし、対策をしたくなりますよね。しかし、対策を間違えると大変なことになります。

今回は、せどりの税金対策で勘違いしやすい「在庫の経費」に焦点をあててみましょう。

せどりの税金と申告

本題へ入る前に、軽く税金のお話をします。

稼いだ金額に対して発生する、代表的な税金が所得税です。年間の合計所得で決まる税金で、その際に確定申告をしなければなりません。

会社員や団体職員、パートやアルバイトなど、所属するところから給料をもらっている人。

●申告基準:給料以外の年間の所得が20万円を超えた

給料をもらっていない自営業者、主婦・主夫など。

●申告基準:年間の所得が38万円を超えた

せどりやその他の所得を合計し、上の基準を満たすと申告の義務が生じます。申告の結果、税金が発生したならそのとおりの金額を納税して終わりです。

この辺の細かいことはまた別に置いておき、今回は税金を減らす効果を持つ、「せどりの経費」について説明を続けてみます。

所得を少なく見せる経費

経費を考える際に、「収入」と「所得」が大きく関わってきます。

確定申告をしたことがなかったり経験が少ない人だと、「収入」と「所得」の違いを理解できていないパターンが多いので注意してください。

収入とは、せどりで売れた商品の合計金額です。

年間で1000円の商品が10個売れたら、

売れた商品の販売価格1000円 × 10個 = 10,000円

収入は1万円になります。

所得とは、収入から必要経費を引いた合計金額です。

年間で1000円の商品が10個売れて、その経費が1個あたり400円かかったなら、

年間に売れた商品1万円 - 年間の経費4000円 = 6000円

所得は6000円になります。

税金の計算対象になるのは所得だけです。収入ではありません

この所得が多いほど、税金が高くなります。

つまり、「収入が多くても所得が少なければ税金を減らせる」わけなんですね。

せどりの主な経費は「仕入れの費用」

収入から経費を引くと所得がわかります。

税金を減らすなら所得を少なく見せれば良いので、経費の金額を増やせば対策できるでしょう。

せどりの場合、商品の仕入れにかかった費用が大きな経費になってくれます。

普通にせどりで商品を売っていれば自然に発生する経費ですが、

もっと効率良く税金対策ができたら

なんて思うこともあるはず。

そんなときに考えつくのが、「在庫を増やす方法」です。

個人の場合だと、1月1日~12月31日までの合計所得を申告します。年末が近づくにつれて、年間の所得が何となく予想できるようになるでしょう。

「もう少し今年の所得を少なく見せたい」と思う瞬間です。

そこで年末に仕入れの量を増やし、在庫にすれば購入代金の分だけ経費が増えるため、今年の所得を少なく見せる対策ができそうです。

ですが、残念ながらこの方法は税金対策に使えません

在庫を経費の扱いにできない場合があるからです。

来年用の在庫は今年の経費にできない

確かに仕入れにかかる費用は経費になり、所得を減らす効果を持っています。

但し、この方法が通用するのは「今年中に売れた商品に対する経費のみ」です。

来年以降に売る予定の仕入れに対しては、経費として認められません

年度内に売れず、残った在庫は「棚卸資産」といわれます。

とはいえ、棚卸資産は今年の経費にできないだけです。来年以降に在庫の商品が売れたら、その時点で仕入れたときの費用を経費にできます。

あくまでも「今年分の所得を今すぐ減らしたいから在庫を増やす!」、そのようなやり方が通用しない、ということを理解しましょう。

無計画にせどりの在庫を増やさないこと

税金対策のために仕入れたはずが、経費にできなかった。

もしそうなれば、一気に仕入れの費用を増やしたため、使えるお金が減って生活が苦しくなる状況になりかねません。

ですので年末に大量仕入れをするなら、よほど割安な商品で来年以降に高く売れる可能性の高い場合のみに限定しましょう。

何が何でも経費が税金対策になると思い込まないでくださいね。

経費を使った節税対策はメリットが多く魅力的です。

一方で、計画的にやらないと逆に儲けを減らす危険を持っていることを忘れないでください。

大量に商品を仕入れる他、せどりで使う高額なサービスや物などを購入して経費にすれば税金を減らせるかもしれません。

しかし、経費はお金を使う消費と同じです

多額の経費で税金対策を行った結果、手元に残るお金を減らしてしまったら意味がありません。

経費と節税は難しい部分があるので、ある程度規模の大きなせどりを行う人でない限り、最初から神経質に税金対策を行わなくてもよいと思います。

それよりもまず、売買によって利益を増やす工夫に励んでください。

在庫は売れたら利益につながる一方で、売れ残りというリスクを持ちます。

むやみに大量の在庫を抱えず、すぐに売り切れる量を仕入れるのが安全でしょう。

商品がある程度売れて収入が徐々に増え、税金が気になってきたなら、そこで在庫を増やす工夫の他、経費になる高機能なサービスや道具などを購入してみてください。

本来の所得より少なく申告するリスク

経費と税金の正しい知識のないまま、年末に大量仕入れをするのは危険です。

本来、経費とならないものまで計算し、少ない所得を申告したとしましょう。

ところが本当はもっと多い所得のはずなので、明らかな申告漏れです。

申告漏れが税務署にバレると、場合によっては本来の税金の他に、延滞税や加算税をとられてしまいます。必ず正しい所得を申告してください

税金でわからないことがあれば、気軽に地元の税務署などで相談してみましょう。