株を買う時・売る時に出てくる指値注文と成行注文って何?

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証券会社で株式投資をする場合、まず欲しい銘柄を探します。好みの銘柄が見つかったら注文を出すのが普通の流れです。

注文して約定(取引成立)したら自分の保有株として運用できますが、初心者だと購入するときの注文画面がよくわからなくて、手間取ることも多いんじゃないでしょうか?

そこでまず株式の注文方法の基本として、「指値注文」と「成行注文」の2つを覚えましょう。

この2つの注文方法は株を買うとき・売るときに、必ずどちらかを選択します。

理想的な価格で売買する際の重要なポイントとなるので、両者の違いを理解することが大切です。

指値注文や成行注文は売買の価格を決める手段

この2つの注文方法ですが、種類に関係なく投資家の望みどおりに取引するための手段だと思ってください。

株の売買は、証券会社や証券取引所が勝手に取引価格を決めているわけではありません。

取引価格を決めるのは、市場で取引する投資家自身です。

まず、売り手と買い手が希望価格と株数を決めて市場に公開します。お互いの希望が合致すれば売買が成立する流れです。

株の買い注文・売り注文の基本ですので、よく覚えておきましょう。

これ以降は2つの種類の注文方法について、もう少し具体的に説明してみます。

MEMO
指値注文と成行注文には、「寄付」や「引け」などのもっと細かな指定方法が用意されています。ですが、これらの選択は強制ではありませんし、ややマニアックな分野です。ここではごく基本的な注文方法だけに絞って説明します。

指値注文の基本

指値注文(さしねちゅうもん)と読みます。

注文時に価格を細かく決める注文方法です。

現在取引できる銘柄が今の段階で1000円の株価であれば、「990円以下になったら買います」といった感じに注文を出します。

990円以下の株価で売ってくれる人が存在し、売り切れなければ取引が成立して、その銘柄を保有できます。991円以上で売りたい人しか存在しない場合だと取引は成立しません。

これは売却時も同じで、保有中の銘柄が今の段階で1000円の株価だったなら、「1100円以上になったら売ります」という注文を出せます。1099円以下で買いたい人しか存在しない場合だと取引は成立しません。

好きな価格で予約注文する仕組みだと思えばわかりやすいでしょう。

成行注文の基本

成行注文(なりゆきちゅうもん)と読みます。

先にご紹介した指値注文とは違って、現段階で公開されている注文価格に従うかたちで購入もしくは売却します。

なので、注文時に具体的な価格を決める作業が不要です。

現時点で1000円の株価をつけている銘柄があったとして、「990円以下になったら買い注文を出す」なんてことをしません

株の取引では、現在の株価に最も近い価格の買い注文・売り注文から順番に約定します。

注文を出した時点で、現在の株価に最も近い価格の買い注文・売り注文を出した相手と取引成立するのが成行注文の特徴です。

逆指値という注文方法もある

通常の注文方法とは別に「逆指値注文」という、やや仕組みが特殊な方法が用意されています。

指値注文
  • 現在の株価より100円以下まで下がったら買い注文を出す。
  • 現在の株価より100円以上まで上がったら売り注文を出す。

指値注文では以上のやり方が普通です。100円下がった時点で買い注文を出せば安く購入できるメリットが、100円上がった時点で売り注文を出せばより高く売れるメリットがあります。

一方の逆指値では、指値とは真逆の方法で注文を出します。

逆指値注文
  • 現在の株価より100円以下まで下がったら売り注文を出す。
  • 現在の株価より100円以上まで上がったら買い注文を出す。

株の取引に慣れていない人だと、どうしてこのような注文を出すのかわからないかもしれません。

実は逆指値というのは、「儲けを減らす」もしくは「損失を増やす」リスクの幅をできる限り狭くする場合に有効な注文方法なんですね。

今よりもっと株価が下がれば保有株の価値も下がり、高く売れなくなります。200円、300円も下がってしまう前に100円下げた段階でさっさと売れば、儲けを減らさずに済むわけです。そんな場合に逆指値注文を出せば安心です。

買う場合も同じで、今よりもっと株価が上昇すれば割高な状態で買ってしまうリスクが増します。200円、300円も上がる前に100円上がった時点でさっさと買えば、安く株を入手できてお得です。このような場合にも逆指値が役に立ちます。

ちなみにこの逆指値は指値注文に似ているものの、あくまでも注文を出すタイミングを決める方法でしかありません逆指値の条件にマッチした段階で、同時に設定しておいた指値もしくは成行で注文を出し、それぞれの方法で取引成立となります。

逆指値はサービスを提供している証券会社のみ利用できる注文方法です。大抵の証券会社で用意していると思いますが、念のため利用中の証券会社が提供する取引ルールを確認しておきましょう。

指値注文のメリットとデメリット

指値注文の基本を知ればわかるでしょうが、自分の好きな価格で株を買ったり売ったりできるのがメリットです。

意図しない価格で約定するのが気に入らない場合に役立ちます。

デメリットは、希望した価格で約定せずに終わってしまう可能性があることです。

株価は取引中、リアルタイムに変動します。価格を指定してもそれより取引相手にとって有利な注文を出していた他の投資家がどんどん約定してしまい、そのまま株価が変わってしまう可能性があるということです。

上のデメリットについては、指値注文が成行注文よりも取引成立の優先順位が低いことも関係しています。同じタイミングで両者が注文を出した場合、成行注文の投資家に先を越されて注文が成立せずに終わることも、状況によっては起こるんですね。

こうなると購入や売却のタイミングを逃してしまいます。

いくらで注文を出せば狙った価格で取引できるのか、経験を積む必要が出てくるでしょう。

成行注文のメリットとデメリット

指値注文より優先的に取引できるため、約定する確率を高くできるのが特徴です。とにかく早くその銘柄が欲しい、今すぐ売りたい場合にメリットがあります。

デメリットは、予想した株価よりも更に上がったり下がったりしたタイミングで取引が成立してしまうリスクを持っていることです。

株価の変動が激しいときに成行で買い注文を出したら、大幅に株価が上がったタイミングと合致して購入してしまう、成行で売り注文を出したら大幅に下落したタイミングで売ってしまった、なんてことも起こります。

これは取引が盛んではない場面でも起こり得ることなので、油断できません。

指値注文と成行注文を使い分けるコツ

指値注文と成行注文、どちらにもメリット・デメリットがあります。相場はいつも同じ動きをしているわけではないので、一方を利用すれば良いことばかりなんていう夢のような話は存在しません。

以下では、一般的にこの注文方法を利用するとメリットがありそうなパターンについて、簡単に書いてみます。とはいえ絶対にこれが正しいとも言えないため、盲信しないよう注意してくださいね。

指値注文が適したパターン

たとえ取引が成立しなくても、「絶対にこの価格以下で売りたくない!」「この価格以上で買いたくない!」という人は、指値注文を利用しましょう。成行注文だとこれができません。

株価の動きが狭くても利益をコツコツ積み重ねたい投資家なら、指値注文が使いやすいかもしれません。短期間の値上がりや値下がりで売却益を求める人ですね。

また、取引がそこまで活発ではない銘柄を狙っている場合は慌てる必要のないシーンなので、のんびり考えて取引できる指値注文がおすすめです。

成行注文が適したパターン

状況によっては高く買ってしまう・安く売ってしまうリスクを持った注文方法なので、積極的に利用する場面は少ないと思います。普段は指値注文を優先的に利用するのが良いでしょう。

ただ、価格の設定にあれこれ悩んでなかなか買えない・売れないときに思い切って成行注文に変える方法をとるのも、一つのテクニックかもしれません。

成行注文を大いに活用したい場面は、株価が暴落して下げ止まる様子がないときです

「利益を減らしたくない」「損失を拡大させたくない」状態なので、指値よりも優先的に取引が成立する成行でさっさと売るのが安全です。

これはよく知られているリスク回避の方法ですから、ぜひ覚えておきましょう。

逆指値注文の活用シーン

複雑な注文方法で慣れるまで大変ですが、逆指値注文も使いこなしたいところです。思わぬ株価の変動時に、安く購入するチャンスや損失を抑えるタイミングを逃すリスクを減らせます。

他の用事で忙しくて取引時間中に注文する余裕がないときに、逆指値注文を何日も先まで出しておけば安心です。

注文方法の違いによる癖を知ること

成行注文に比べて指値注文は約定せずにそのまま株価が動いてしまうケースもよくあるため、予約したからといって過信は禁物です。

両方の注文方法を利用してみて、実際に癖を確かめるのが一番勉強になるでしょう。経験を積めばどのような状況で指値と成行の使い勝手が良いのか、自然にわかってくると思います。

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