種類に問題あり?あなたの家のガス料金が高い理由

電気・ガス・水道」といえば、昔から定番の公共料金ですね。これらがなければ生活がままなりませんから、たとえ料金が高くても必ず支払わなければなりません。

使えば使うほど高くなる公共料金ばかりですが、3つの中で「高い!」と感じやすいのは「ガス代」でしょう。オール電化の家庭が増えているものの、ガスを使っている家庭はまだまだたくさん存在します。

毎日の使いすぎをやめればガス代を節約できるでしょう。とはいえ、基本のガス料金が高ければ節約を頑張っても思ったような節約効果を出せません。

あなたの家のガス、何を使っていますか?

もし、プロパンガスを使っているなら、相当高い料金を支払っている可能性があります。

一般家庭用のガスには2種類がある

家庭で使っているガスはみんな同じ、ではありません。「プロパンガス」と「都市ガス」の2種類が存在します。

プロパンガスとは?

LPガスとも呼ばれます。ガス会社のトラックが自宅までやってきて、大きなガスボンペを毎月取り替えてくれますよね。あのガスボンベの中に詰まっているのがプロパンガスです。自宅にガスボンベが設置されているなら、あなたの家ではプロパンガスを使っていることになります。

都市ガスとは?

各地の供給所から地下のガス管を通じて、各家庭や施設にガスを送ります。プロパンガスのようにガスボンベを各家庭に設置する必要がありません。自宅に毎月ガス会社の人がやってこないのにガスが使える状態なら、あなたの家では都市ガスを使っています。

熱を発生させるのはどちらも一緒

プロパンガスと都市ガスの性質を比較すると細かな違いが見られます。しかし、節約を考えるなら専門的な細かな違いを知る必要はありません。どちらもガスであり、ガスコンロで火を使う・お風呂をわかす・床暖房やガスファンヒーターを使うなどの用途は同じです。

プロパンガスは都市ガスより高い

3人家族だとして月々のガス代が1万円近い、1万円を軽く超えるなら、プロパンガスを疑ってみましょう。

都市ガスよりもそんなに高いの?」と疑問がわくところですよね。

なぜプロパンガスの料金が高いのかは、ガス代の計算式を見ればわかってきます。あなたの自宅に毎月届く、ガス代の請求書を見ながら読むと理解しやすいでしょう。

ガス代の計算式を知ろう

月々の料金がはじき出されるガス代の計算式は、プロパンガスも都市ガスも同じです。

ガス代の計算式
1カ月分のガス代=基本料金+従量料金×1カ月の使用量(立方メートル)

上の計算式に消費税が組み込まれ、実際に支払う金額が判明します。

  • 基本料金:毎月支払う金額です。1カ月のガス使用量によって料金が区分されています。
  • 従量料金:ガス代の単価です。
  • 使用量:1ヶ月に使ったガスの量が立方メートル(m³)の単位であらわされます。

プロパンガスの料金が高くなるポイント

従量料金に注目

都市ガスよりもプロパンガスの高さが目立つのは、主に従量料金の部分です。基本料金が料金の高さに影響することもありますが、料金が跳ね上がるほどの存在ではありません。

基本料金ではなく、ガスの使用量に応じて料金が何倍にも膨らんでいく単価の部分、従量料金が節約には厄介なんです。

従量料金と基本料金の例をあげましょう。地域によってバラツキのあるのがガスの特徴です。

プロパンガス
  • 従量料金:400円~600円
  • 基本料金:1500円~1900円

安い地域なら400円を切る従量料金のところがあります。600円以上になるとかなり高い地域です。基本的に東京や大阪など人口の多い地域の従量料金が安めで、その他の地域が高めです。

一方の都市ガスを見てみましょう。

都市ガス
  • 従量料金:120円~200円
  • 基本料金:1000円~1500円

もう少し高いところ、安いところもあります。おおよその目安としてください。

従量料金がプロパンガスの半額以下です。都市ガスの安さは凄いですよね。

1カ月に使うガスの量は?

使用量は各家庭によってマチマチ

家庭によってガスの使用量はかなり違います。生活スタイルが異なるからです。平均値があってもこの量が普通!というものではないんですね。

料理をよく作る・お風呂によく入る・シャワーを頻繁に使う…など、家庭でガスを使う機会が多いほど、比例して使用量は増えていきます。

3人家族の平均が9m³だとされますが、同じ世帯人数でもっと使用量の多い家庭は全国にたくさん存在します。

ここで分かりやすく、例をあげて計算してみましょうか。

1カ月のガス代の例
基本料金1700円+従量料金550円×1カ月の使用量10m³
1カ月のガス代:7200円

使用量が10m³よりも多ければ7200円を超えるガス代になる、ということです。

冬場はガス代がかかる

ガスで熱を起こすには、気温が大きく影響します。

給湯器で水をお湯に換えるとしましょう。周囲の気温が低いと熱を起こすのに多くのエネルギーが必要です。寒ければ寒いほどガスをたくさん使って温めなければなりません。

夏場に比べて冬場のガス代が高くなりやすいのはこれが理由です。夏場なら1カ月10m³だったのに、冬場になると倍の1カ月20m³になることだって珍しくありません。

  • 従量料金550円×10m³5500円
  • 従量料金550円×20m³1万1000円

ガスの使用量が増えれば、料金にこれだけの差が出てきます。

寒い季節に食器や顔を水で洗うと冷たいからお湯を使う、お風呂がぬるいから温度を上げるなども、冬場のガス使用量が増える原因です。

都市ガスに変えたらどのくらい安い?

計算してみましょう。その前に、ガスの熱量について理解しておいてください。

知っておきたいガスの熱量

都市ガスに対して、プロパンガスの熱量は2.23倍です。

熱量が大きいほど火力が強く、素早くお湯を沸かせます。レストランや定食屋さんなどの飲食店の多くでプロパンガスを使っているのは、火力の強さが必要だからなんですね。

都市ガスの従量料金が安いからといって、必ずしもプロパンガスの料金より大幅に節約できるとは限りません。しかしそうであっても、都市ガスに比べてプロパンガスの料金が遥かに高くなるケースばかりなのが現状といったところです。

プロパンガスと都市ガスの料金を比較

比較しやすくするため、両者とも基本料金を1500円で固定します。

従量料金

  • プロパンガス:550円
  • 都市ガス:170円
の設定とします。

プロパンガスは都市ガスに比べて熱量が2.23倍ですので、都市ガスの使用量に「2.23」をかけ算します

使用量は「10m³」と「20m³」の2パターンにして、比べてみました。

1カ月のガス使用量:10m³の場合

プロパンガス 基本料金1500円+従量料金550円×10m³
7000円
都市ガス 基本料金1500円+従量料金170円×10m³×2.23
5291円

1カ月のガス使用量:20m³の場合

プロパンガス 基本料金1500円+従量料金550円×20m³
1万2500円
都市ガス 基本料金1500円+従量料金170円×20m³×2.23
9082円

10m³の場合、プロパンガスと都市ガスの差は1800円くらいです。20m³の場合で比較すると、都市ガスの料金に比べてプロパンガスの料金は3400円以上高くなります。

従量料金が違えば、使う量が多いほど割高になるのがわかる計算結果です。特にガスをたくさん使う冬場に料金の差がはっきり出やすいでしょう。

年間で計算してみる

先程の例で出たプロパンガスと都市ガスの10m³と20m³の平均を利用して、年間どのくらいのガス代がかかるのかを考えてみます。

プロパンガス

10m³(7000円)+20m³(12,500円)
=19,500÷2
=平均:9750円×12カ月
1年間:11万7000円

都市ガス

10m³×2.23(5291円)+20m³×2.23(9082円)
=14,373÷2(小数点以下切り捨て)
=平均:7186円×12カ月
1年間:8万6232万円

1年間で見るとプロパンガスと都市ガスの差は3万768円です。実際にはここまで単純な計算にならないでしょうが、プロパンガスの料金が割高であることは誰が見ても明らかです。

「我が家は都市ガスに変えられるの?」

地域によって違います。全国の主要都市周辺に住んでいるなら使える可能性は高いでしょうが、こればかりは調べてみないとわかりません。詳しくは都市ガスを扱う、最寄りのガス会社に問い合わせてください。

都市ガスの会社を調べる方法として、日本ガス協会の「ガス事業者検索」が役に立ちます。参考にしてみましょう。

参考 ガス事業者検索日本ガス協会

「よし、さっそく都市ガスに変えるよ!」

ちょっと待ってください。プロパンガスよりも安いからといって、いきなり都市ガスに変えるのは危険です。都市ガスへ変えるには費用がかかるからです。

今すぐ都市ガスに変えるべきなのか、慎重になりましょう。

都市ガスに変える初期費用は損なの?お得なの? 知らないのは損!プロパンガス会社の乗り換えでガス代が安くなる

「我が家は都市ガスを使っているし関係なさそう」

いえ、都市ガスだからといって、今の状態が必ずしも安いとは限りません。ガス会社を見直すことで今よりもお得になるチャンスがあるかもしれません。

都市ガス自由化でお得で便利に?戸建ても賃貸もガス会社を変えられる

ガス代の節約方法を考える

ガスの節約については今後アップする記事で、もう少し突き詰めてみます。人が生きていく上で必ず発生する費用です。月々の料金を少しでも安くすることで、長い目で見れば多くのお金を節約できるはずです。